in 屯所

「いったいアイツは、何処に行ったんだ!」

土方さんの怒鳴り声が、屯所の中に響く。


「あれだけ探し回ったのにも関わらず、静乃ちゃんの情報は一つも入って来ないしな。」

夕飯を食べ終わった隊長達は、部屋に集まっていた。


もう月だけが、明るく屯所を照らし、

虫の鳴き声があちらこちらから聞こえる。



「俺たち、少しもアイツを信じてやれなかった。」


最近、京には善からぬ噂があった。