しばらく歩いていると、何か胸騒ぎがした。 なんだ…。 さっきから、俺の刀も騒いでいる。 嫌な予感が当たらないのを祈り、歩くスピードをあげた。 『お兄ちゃん、どうしたの??』 急に早くなったのに違和感を感じたのか静乃が話しかけてきたが、何でもないよとしか言えない。 もう家の近くまで来てみると。 物凄い、臭いがした。 鉄の臭いだ…。 人間より鼻がきく俺たちは、すぐ嗅ぎ付けられる。