原田さんの声で、我に返った私は。

急いで口を開こうとしたが。


「し、静乃がっ!!!…いきなり。包丁を持って私に…、」

っと、泣きじゃくりながら皆の方に駆け寄った。



周りを見渡して見れば、原田さんだけじゃなく。

永倉さんや平助君、土方さんたちもいる。



巡察なのか、いくら探しても沖田さんの姿は見えなかった。


『ぇ…ち………が』

私は否定するために、顔を上げたが。


息をのんだ………。


そこには、
私の知らない。


皆の顔が私に向けられていたから。




「私…。静乃に総司のこと、話したら急に…。」


な、なに言ってるの?

自分で切ったんじゃない。