特に何もしてこなかった、紗枝に警戒心など取れていた。


私は、使った包丁を板に置こうとすると…


ギュ

紗枝右に腕を強く、捕まれた。



「あのさ、…」

顔を見上げると、紗枝は包丁を自分の方に持っていき。


ザクっ



っと言う、音と同時に自分の方を切った。


何してるの…………




私を傷つけずに。


自分の体を?



混乱している私を、クスっと笑っているのが見えた。