『人生の最期に雪ちゃんみたいな娘に出会えてよかったよ...いや、十六夜ちゃん』


え、どうして...


『ある夜、十六夜ちゃん家を出ていったじゃろ、悪いと思ったんだがついていったんじゃ』

『そしたらもう一人居てな。しだ、と呼ばれてた娘じゃ。その娘が雪ちゃん、じゃなく何度も十六夜と呼んでおった。』


『そのときに十六夜ちゃんと分かった、人間じゃないこともな』


...じゃあどうして傍に置いてくれたの?


『あんな献身的にわしの世話をしてくれたんじゃ、怖いわけがないだろう』

おじいちゃん...


『だから最期に会えたのが十六夜ちゃんでよかったんじゃ』