「そいつさ、夜中来るからさ~。部屋で話しする用かと思って、俺、なーちゃんの部屋にお邪魔しなきゃいけないのかとちょっと本気で思ったし」

こいつのこの発言。

絶対、私を女として見てない!!

まあ、その方が関わるには楽なのかもしれないけどさ

「いつでも、来ていいよ」

笑顔でそう返すのが、今の私の精一杯だった

本当に最近、昇くんの言葉によく心が動く

自分でも自覚しなくてはいけないほど、好きになってると思う

けど、

「なーちゃん」

そう笑顔で私を呼んでくれる君が近くに居てくれるなら、高望みはしない

「でさでさ~」

話を続ける遊ちゃんを横目でうるさそうに見ながら、

「なーちゃん、こいつ何とかして。」

真顔で、私にそう呟いて来る

「いやいや、無理でしょ」

冷静なツッコミを入れるも

「俺、こいつのこと、うるさすぎて殺すかも。」

ははは...本気のトーンで言わないでよ。ツッコみづらい...

「お前、うちを殺したら、すぐなーちゃんにばれるんだからな。」

「あ。聞いてたの?ん~。そしたら、なーちゃんも殺すしかないな。」

おいおい。だから、真面目に考えるなっつの!

この他愛もない話が、会話が、言い方が、仕草が、...好きで、今の私には一番落ち着く空間。

だから、考えちゃダメ。

好きでも。



今が大切だから...