「てか、お前今日テンション高くね」

遊ちゃんが昇くんを見て呟く

「なんかね、うん。なーちゃんに久しぶりに会ったからかな」

そう言って、微笑むと食べ終わった食器を流し台に運ぶ

...バカ。不覚にもドキッとしたじゃんか

ん?...ドキッとした??

待て、待て。このドキッはなんだ??

恋か??いや。ありえない、ありえない

あれだ、あれ

ちょっと、悩んでたからだよ

それでちょっと気になっただけだ。うん、うん

ん?...気になってる??

やっぱりなんかあるのか、この感情は

今まで、昇くんといて感じたことのない感情に私は妄想を膨らましていた

でも、私が好きなところで、昇くんが私のことをどう思ってるか。

結局はその疑問にぶつかるわけで

だからと言って、本人に聞けるはずもない

それに、私自身が今の関係を壊したくない

前回悩んだ時も同じ結論にたどり着いた

きっと、今の形が大切で好きだから。

だから、この気持ちが今後膨らもうとも、私はこの気持ちを伝えない



「だから、元元彼がね」

遊ちゃんの部屋に行くと必ず聞かされる恋愛話

「7時間かけて会いに来たんだよ!やばすぎでしょ...」

さすがに、それは軽く引くよね

「いいじゃん。戻れば?お前をそんなに好きでいてくれる人はいねぇぞ」

話の内容をすべて把握している昇くんは、少しにやけながら遊ちゃんにそう言った

実際、私も少し思う

こんな遊ちゃんをこんなに好きでいてくれるのは、その人だけな気がする

「でも、あいつとは完璧に終わったの!そして、好きじゃないし、戻る気もないの!」

かなり嫌がっている遊ちゃんを見て、元元彼が気になる私

遊ちゃん曰く、じゃがいもらしい