付き合って1ヶ月目。
あの頃は…まだ、ラブラブだったかな。
今に比べたらね?
メール、電話、会話は毎日だし。
時には一緒に帰って、時にはどっか寄ってって。
常に隣には、陽雄が居た。
付き合って2ヶ月目。
この頃から、陽雄が冷たくなって行った。
早くない?もう倦怠期?って感じで。
あたしは全然好きだったから、陽雄の行動に疑問を抱いていた。
確か、2ヶ月と数日くらいの帰り道。
まだなんとか、一緒に帰ってくれてた。
そんな日、あたしは思い切って、陽雄の手を握ろうとした。
その時。
『…っ触んな!』
力強く振り払われた手は、行き場を無くして空中をさ迷った。
初めて聞いた、陽雄の怒鳴り声。
冷たく鋭い瞳に、あたしはただただ呆然とするしか出来なかった。
あの頃から、あたしは陽雄に触れてない。触れられなくなった。