美子はそこにいる全員に茶碗を配ると真人の隣に力なく座った。それを確認して小島は重く口を開いた。
「昨夜、三上響子さんのお通夜の席でお見かけしたもので、少しお話しを伺いたいと思って参りました。」
 真人は刑事達に対峙するように強い視線で、美子は虚ろな目で二人を見つめた。
「昨夜お見かけしたところ、だいぶお加減が悪そうでしたが、何故そこまてして行かれたのでしょう?」
 恵が言った。
 美子は口を噤んでいる。目を伏せたまま何かを呟いている。その体が微かに震えている。「吉田さん、どうされましたか?」
 恵は美子の様子が変なので優しく声をかけた。
 その言葉に反応したのか、美子は突然、強い言葉を発した、
「罰が当たったんだ。奴らは沙保里を殺したのだから!」