今日で一生僕のものになるね。
大好きだよ杏里。
愛してるよ。
僕は杏里にキスをした。
グシャリ
まるでトマトがつぶれるような音が静かに耳に入る。
彼女の真っ白なTシャツが僕の手によって真紅色に染まってゆく。
彼女はそっとうずくまった。
真紅色に輝く液体を流しながら
静かに目を閉じた。

僕の愛しの彼女は永遠の眠りについた。

「これで一生僕のものだね」

僕は高らかに笑った。
血に飢える獣のように・・・
くるったピエロのように・・・
木々がざわめき赤き目が真紅色に輝く部屋を照らす。
何もかもを染めてゆく・・・。

僕は彼女を起こそうと体を揺らした。
だけど彼女の目は開かなかった。