CLOVＥＲ

深い眠りについた。
大智の横で。
大智の腕で。

そんな時、夢を見た。
誰かが...
誰かが...
私を呼んでいるの??

目を閉じて、ゆっくり心を開く。
目覚めた脳が、storyを描いてく


明るい部屋に、誰かがいた。
その人は、私に気づいて手を振った。
笑顔で。
でも、涙を流していた。

理由はわからない。

私はその人が誰かもわからない。

なぜか、懐かしくて、ドキッとした。


少し近づくと、私は気づいてしまう。
「大智...??」
返事は、しばらくなくて。

返ってきた言葉に、私は息を呑んだ。

「幸せになれ。」

「え...っ??」
「優奈には、必要なやつがいるんだ。」
「大智のことじゃないの...？」

不安でしようがなかった。
大智のぬくもりに触れた。
大智の香りを覚えた。


大智の隣で、朝を迎える...はずだった。
朝は、もう少しでやってくる。
夢の中で、叫ぶ。
夢の中でのことなんて、気にするな。
私は、大智を信じる。
そう決めた。
夢のひとつや。
ふたつで。

崩れるような関係でいたくない。

だから、大智と夜をすごした。

心の中で、うっすらと気づいていたけれど、
君じゃないって知ってたけど...

大智の優しさにすがった自分を、
今ではとても後悔している。