「なんだ、雛乃。もう来てたのか」
「うん。あれ、紘くん1人?」
「いや、3人だったけど俺は逃げてきた」
「アハハッ」


こう、さん?


入ってきたのは1人の男の人。

スラッと背が高くて、腕と足も長い。


ものすごい美形に、サラッサラの黒い髪。

静かな雰囲気が漂っていて、色気まで放っている。


どこかのモデルさんかと思ってしまった。

でも見たことないや。


「そら、ビビんなくても平気だよ」


抱きついたまま固まってしまっていたあたし頭を、ポンポンと撫でる。


「俺ビビられてんの?」
「いえ!全然!」