先輩は僕のツッコミをスルーしハル先輩と話している。
「一体どうなってるんだ、もう…」
「ったく。うるさいわよ、あんた。
もうどうにもならないんだから、諦めなさい。」
声を掛けてくれたのは、さっきから黙っていた七瀬さんだった。
「七瀬さん…
じゃあ、君もこんな風に連れてこられたっこと?」
「まぁね。あんたがどんな風に連れてこられたかは、知らないけど、あたしの時は薬を嗅がされて目が覚めたらココにいたって感じかしら。
……あと、七瀬さんじゃなくていい。笑香って呼んで。
あたしも瑞稀って呼ぶから。」
と、顔を赤くしながらも僕の目をまっすぐ見る七瀬さん。
あぁもう。そんなふうに言われたら断れないじゃないか。
女の子に呼び捨てなんて、したことないけど、
「じゃあ…笑香、よろしくね。」
「こちらこそ。……瑞稀。」
お互いの名前を呼び合って笑っていると、
「こら、そこの二人ーーーー!!!
いちゃいちゃしてんじゃねぇ!!いまから、」
「作戦会議だ。」