眩しく照らす太陽がやけに気持ち良くて、清々しい気持ちにさせられる。
ハル君への気持ちがバレてしまって恥ずかしいと思うと同時に、バレてしまったんだからと開き直った。
財布の中のお金を確認して、手鏡で身だしなみをチェックして。
携帯を広げて時間を何度も確かめる。
周りにはたくさんの人たちが、開園を今か今かと待ち侘びてエントランスに並んでいる。
そんな中、一人端っこに身を寄せて、私は始まりの場所に訪れていた。
ハル君と出かけたいと頼むと、あっさり了解してくれたお母さん。
それを電話すると、あっさり了解してくれたハル君。
指定した待ち合わせ場所。
最後の日をここで過ごしたくて、私はハル君を待っていた。
「何してんの〜?」
それは、まるでデジャブのようだった。
声をかけられたほうへと顔を向けると、見知らぬ顔が二つ。上から見下ろしている。
「あっ、待ってよー。誰か待ってんの? そんなやつ放っておいて俺らと遊ぼうぜ」
無視して歩き始めた私の手を取る軽そうな男。
まるで、亘さんだ。
そんなことが可笑しくて笑いが漏れてしまう。
だけど、触れられた部分に寒気がはしり、締まりのない顔には嫌気がさす。
こういう時、どうしていいか分からなかったあの頃。
だけど、少しは成長したみたい。
「離してください。私、人を待っているので」