そんな私の姿を見て、フッと口元を緩ませる彼。

何て言うか、その。

その笑顔が突然眩しく見え始めて、直射日光以上に直視できない。


私の中の彼が、塗り替えられていく。

嫌味たっぷりの笑いより、頬を緩ませて可愛らしく笑う彼のほうがずっと印象的で、それが頭に焼き付いて離れないからだ、きっと。



「さっき、あんたと一緒にいたやつだけど」

「は、はいっ」



今、私の頭の中を独占する彼から声をかけられて、過剰に反応してしまう。 

そんな私を見てやっぱり笑う彼に、頬が熱くなるのを感じる。


恥ずかしい?

……ち、違うっ。

この日差しのせい!


なんて一人で言い訳を考えるだけ考えてみても、何も口には出せない。

アタフタしているのは私だけ。

調子を狂わせられっぱなし。

だけど何だか悪い気はしないんだよね。


彼が謝ってくれたからなのか、笑顔が意外にも可愛かったからなのか。

確かな答えは出ないけれど。


もしかしたら、

一緒にいると楽しい……のかもしれない、かな。