隆宏の部屋は、紘子の部屋の隣にある。
そう信夫から教えてもらい、再び二階に来ていた。

階段を上がり、左側の一番手前の部屋が紘子の部屋だ。
今日は姿を見ていない。
その隣が隆宏の部屋。
そして、一番奥の部屋が千尋の部屋となっている。

「こうもアリバイ聞く人が多いと、こっちも滅入ってくるよね」

羽兎がげんなりとしながら、ドアを見つめる。
紘哉もそれに同意した。

「聞いたところで、今のところアリバイは無いしな」

「そうそう。隆宏さんも同じ感じがする」

「まぁ、取り敢えず行ってみますか!」

気を取り直したように、恵一が拳を掲げる。
そして、そのままドアを叩いた。

「……何でこんなにもテンション高いんだ?」

「さあ?」