蒼は入学して以来、何十人という女子に告られてきた


上級生から同級生まで

しかし全て断っている


「蒼……咲良のこと好きなのかな?」


「ま、まさか~……」


咲良と蒼はただ一緒にいて楽しいだけ

そこに恋愛感情は存在しない

第一、咲良はまだ中1というのもあり恋愛に興味がない


多分、それは蒼も同じ

だから誰とも付き合わないのだろう


そう美紀子に説明したが、咲良に対する蒼の態度は何か違うと疑ったままだ



「な~にひそひそ話してんだ!」


美紀子に怒られ、真面目にやってた蒼が注意する


2人は慌てて、すいません。と言って2人実験に戻った



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「あっつ~い」


セミの鳴き声も聞こえ始め、ジリジリ暑い季節

休み時間にはみんな下敷きで扇ぐくらい暑かった


美紀子は咲良の前に座り同じく扇ぐ



「もうすぐで練習始まるかな。体育祭の」


「だね~」



小学校では運動会と言われていたものが中学では体育祭と呼ばれ、内容もすごかった


特にチームごとに行われる応援が盛り上がると、1つ上の兄から聞いていた