それでも満足そうに微笑んで静奈の頭をなでた。 それからはほとんど記憶がない。 何も考えられなかった。 ただひたすらお互いの身体を抱きしめあって、存在を、愛を確かめ合う。 高柳が“静奈”と名前を呼ぶだけで涙がでそうだった。 幸せとはこういうことかと思う。 “好きとは違う” 高柳が言っていた意味がわかった気がする。 “好き”だなんて言葉では納まりきらないくらいの気持ち。 好きよりも強い。 “愛してる”