「もう終わりかー」



ちょっと緩めの歩幅にして、先輩が言う。



「今度さ、2人で海に来ない?」


「え?」


「ボディボード。教えてあげるよ」


「え、えっと……」


「上手になったら気持ちいいよ?」



颯爽と波に乗っている先輩たちを想い浮かべて、



「確かに気持ちいいだろうなぁ」



思わず声が漏れると、



「じゃ、今度ね。約束」


「はい。あ、あれ……?」



気づいたら、指きりげんまん状態。