「眞緒ちゃん?」 黙り込んだあたしの顔を、先輩が心配そうにのぞきこんだ。 「大丈夫? そんなに怖い?」 「あ、いえ、大丈夫です」 「ならいいんだけど。カラダは?」 「え?」 「夕飯、ちゃんと食べれた?」 「あ、はい。食べれました。カラダも大丈夫です」 「よかったー。海の恐怖、引きずっちゃってたら可哀そうだなぁって思ってたから」