「……すみません。ありがとうございました」


「海は楽しいけど怖いから。もう絶対、一人で行動しないように」


「はい……ごめんなさい」


「ケガもしてないみたいだし、無事で良かった、ホントに」



そう言った先輩は、あたしの背中に腕を差し込んで、そっと身体を起こしてくれた。



「冷えるから宿舎に戻ろう。ちょっと休んで、夕飯しっかり食って、そうすればまた元気になるから」



ぽんぽん。


頭に置かれた手が優しい。