「村瀬先輩、超カッコイイんだけどっ!」 あたしの隣で、菜月ちゃんも黄色い歓声を上げている。 「やばいやばいやばい!」 「うん。確かにカッコイイね」 波の上の先輩は、いつもの人懐っこそうな表情とは全然違う。 きりっとして、精悍だ。 濡れた髪をかき上げて浜に戻ってくる姿がまた、まぶしいったら。