「ぁたしはぁ、コウたんの元カノですぅ」





呆気なく俺の希望は消えた


「元…カノさん、ですか」
「うん♪今カノさんよろしくね☆」

嫌みな言い方に聞こえた

とりあえず
姫南に辛い思いだけはさせたくなかった

「とりあえず、家帰れよ」
「嫌だよ!」
「早く帰れよ」
「弘太、そのコ今日ぐらいは泊まらせてあげれば?」
「でも…」
「あ、私は全然平気だから」

その時の姫南の笑顔は
俺にしかわからない泣きそうな作り笑いだった

「さっすが!今カノさん♪」
「…っち」


俺は沙紀がこの部屋に入らせたくはなかった

俺と姫南の家だから