「姫南お嬢様、奥様がお呼びです」


耳元で知らせてくれたメイドに

持っていたシャンパンを渡し


ママがいるテーブルのとこに向かう





「お呼びで?」


ママにそう聞くと


「こちらが娘の姫南です」

とパパがいきなり紹介し始めた

「かわいいお嬢様ですな」

顎髭が似合うダンディーなおじさん(?)が優しい目で見てきた

「こちら本城財閥の総帥よ」

いつも以上の笑顔で話しているママ

「こんばんは。長嶋 姫南です」
「どうも。姫南ちゃんか、いい名前だな」
「ありがとうございます」
「姫南、本城様に何かスイーツを採ってらっしゃい」
「はい」

私はメイドと一緒にスイーツを採りに
その場を離れた


“これは孫の顔が楽しみですな”
“そうですわね♪”
“姫南の孫か…”

そんな会話をしていたなんて事を知らずに