もし
折り紙なんかせずに
外で遊んでいたら


こんな目に遭わなかったのだろうか





もし


この男の存在にもっと早く気が付いていたら



この子は




こんなことにならなかったのだろうか






いろんな考えが
自分を様々な方向から責め立てる
追い詰める












｢ﾊﾙ!!!｣



そう叫んだとき



男は動き始めた

ハルの背中から
刃が
赤と銀の不気味な色をした
果物ナイフのようなものが出てきた



｢いやぁー!!!!!!!!｣



翼は
動かないﾊﾙがものすごく気になったけど
身の危険を感じて
その場から死にものぐるいで走り去った




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