「…………さぁ。」


「おい。今の間は何なんだよ。

怖いなら怖いって言え。」


「怖い訳じゃ無いです。

暗い所が苦手なだけで…。」

要は怖いんだろうが。


「つか、ラル暗所恐怖症?」


「いや、昔はそうでも

なかったんですけど…。ちょっと。」

その後をラルは話さなかった。


昔は大丈夫だったということは、

最近、怖くなったということ。

つまり、何かがあったんだ。


ラルの言う"昔"と"今"の間に。


「「…。」」

また無言になったし。

軽く気まずいから何とかしたい…。


そのまま無言でしばらく歩いた。