「ねぇ神坂くん?彼女、いるの?」



なぜだか、胸騒ぎがした。





こんな質問、何十回とされたことがあるのに・・・


彼女からの、その質問に


俺はとても動揺した。




いつもなら、軽く否定して流すのに。



俺には、まっすぐに俺を見る彼女がまるで、


“私は、全て知っているよ”




そう言っているかのように見えた。