私は、試合会場へ戻った。 試合はもう、 終わりごろ。 大翔は、やっぱり上手かった。 ……だけど、前みたいに楽しそうじゃない そんな大翔が見てられなくて、 私は暫くうつむいていた。 ……トントンっ ……? 不意に後ろから肩を叩かれ、 我に返った。 いつの間にか試合は終わっていた。 後ろを振り返るとそこにいたのは、 信じられない人物だった……――。