『水神悟。
 25歳。
 未婚。
 宮崎出身。
 姉1人、弟1人の母子家庭。
 第51回全国椿展最優秀賞受賞。
 今もカメラマンの仕事をする事アリ。』




「小菅サンもよく知ってんねー♪」




『ちなみに喋り方がチャラい。』




喋り方がチャラいから付け加えてみる。




「ってことは9年前の受賞者・・・。」




「そう♪僕、才能あったからねー♪」




語尾をのばす必要ないだろ・・・。




「で、僕の取材うけてくれるー?」




まだ悩んでるんだよね・・・。




「僕もね、注目されたよ。
 最優秀賞をとって。
 前はこの雑誌、PHOTOFILEっていう
 月刊雑誌だったんだよねー。
 その時の記者がカッコよくて
 PHOTOWEEKの編集部に就職ー♪」




『やる。
 将来、記者にはならないだろうけど。』




「えっ!!まじで稀緒やんの?」




「僕うれしいわー♪
 じゃ、ちょっと会社に電話してくるねー♪」




この人がきっと人生に影響を与えたんだ。




この人のおかげで




ウチは真っ直ぐな道を歩き始めたんだ。