「本当は誰よりも努力して
 レギュラー掴んだことも、
 誰よりもサッカー馬鹿ってことも、
 誰よりも誰よりも・・・・・・」




ウチは言葉に詰まる。




「え、何?」




「カッコいいことも・・知ってる。」




奏斗の真っ直ぐな眼に負ける。




「んな可愛いこと言うなー。
 らしくねぇぞ?」




まったく失礼な事をほざいている。




背中に回った腕に奏斗が力を込める。




「あーぁ、離れたくねェや。」




そっと優しい瞳でウチを見る。




は、反則だよ・・カッコよ過ぎ。




「ってかッ、もう離してよ!」




ウチは奏斗を離そうとする。




「ゴメンね・・
 俺のカラダが駄目って言ってる。」




このやろッ、離せ―――ッッ!!