*君と供に*



「そーと・・・?」




奏斗はいつまでもウチを見つめる。




「俺・・・もう我慢できねぇよ。」




何故かウチが熱くなって
奏斗の顔が直視できない。




「なぁ・・稀緒、気付いてた?」




電車がガタンガタンと小さく揺れた。




外の景色が変わっていく。




「ずっと・・好きだった。」




どくん




言われたくて仕方なかった一言。




心が解けていく。




「帰ってこれねぇけど、
 遠距離だけど付き合ってほしい。」




どくんどくん




優しい言葉が欲しかった。




全身が震えだす。