先生と奏斗に失礼して電話に出る。




「はい。」




『もしもし?水神ですっ!』




周りがうるさい様で聞きにくい。




何故だろう・・・。




いつもの声とのトーンの違いに気付く。




『大事な話なんだけどねー、
 どうしてもすっごく忙しくって
 会って言えなそうなんだ。』




大事な話・・・?




『だから、今・・言うね・・・?』




思わず携帯を持つ手が震えた。




『・・アメリカに行くんだ――。』




アメリカ・・・・・・ッ!?




ちょっと待って・・・。




「水神サンッ、どういう事ですか!」




また・・誰かが離れていく。




それはそれは悲しい現実―――。