「七城はお前だけで行けよ!」




冷たい言い方だと自分でも思う。




でも突き放さなきゃいけない。




なんとなくそんな気がしたんだ。




稀緒は教室を飛び出した。




そんな背中を俺が追える訳なかった。




梨穂までも呆けに取られている。




「奏斗っ、おまえっ!!」




雅人がずんずんと詰め寄ってくる。




梨穂と雅人がアイコンタクトをした。




「行くぞ・・・。」




雅人は異様な教室から俺を連れ出した。




雅人も何か言う事に戸惑いがあっただろう。




それは表情から窺えた。




修大付属に行くことは・・・




悪いことなのか―――――?