一瞬何が起こったわからなかった。


私の顔は真っ赤に染め上げられた。



すると王子様は私に向かって

「もしかして初めてだった?」

とばかにしたように笑った。



「ばっかじゃないの~~~」

と叫んだ。


「やっぱり初めてか。千紗のファーストキスとっちゃったね。」


と彼は私に言ってくる。


「ちっ千紗って呼ばないでよ!!」


「いやだ、ちなみに俺のことは慎也って呼べよ?」


となにもなかったような顔でいってくる。


「何で私がし慎也だなんて呼ばなくちゃいけないのよ!!」


「はーい叫ばない、いいから連れてってくれるよね?」


また王子様スマイルに戻ってそういってきた。


「いや。何であんたみたいなやつを案内しなくちゃいけないの?」


とはっきり断ると

「ふーん、そういうこといっちゃうんだぁ。いいんだよ別に俺は何回キスしたって。」


と今度は悪魔のような笑顔で言ってくる。


私はさっきの出来事を思い出すとまた顔が熱くなりしぶしぶ案内することになった。