舌は首筋を往復して、顎へ。
顎を甘噛みしてその痕をなぞったあとは、唇へ。



「大学、を卒業したら俺のところに来い。そのときまで身体は待つ。………ただ、俺は、もう透子以外の血はいらないから、…血を………」




やはり言いづらいことなのか、常陸の声は尻すぼみになっていった。
でも、私の答えは一つ。…常陸が好きだと思った瞬間から、もう決まっていた答え。



「いいよ」






「…即答だな」


「常陸なら恐くないもん。………あー、でも」


そこまで言って言いよどむ私に常陸は触れるだけのキスをする。
そうして、また首筋に顔を埋めて。くすぐったさに身をよじりながら、私は小声で続きを話した。



「…私以外の血は、なるべく飲まないでね?」