「所詮、餓鬼は餓鬼らしくしてろっての」 そう言って彼女はポケットからカッターを出す ここは路地裏 人通りの少ないうえ、薄暗い ここ、こんなに暗かったっけ―――… 辺りを見ると彼女と私だけ きっと面子は逃げて行ったんだろう 私のせいで 私のせいで 傷つけることになった… 「黙ってんじゃねーよ。それとも…ビビった?」 ふん、と鼻で笑う そして、私の腕にカッターの刃を近づける これ位で済むなら…そう、思った