一瞬、名乗るのには戸惑った

バレたら高校にも居られない

それに───…これ以上

誰かを巻き込む何てしたくない

そんな人の気も知らないで

彼は眉に皺を寄せる

『…稔本…サラ』

仕方なく私は名乗る

一瞬の沈黙が訪れる

バレたか──────……?

チラッと相手の顔を見る

「…ぷっはははっ」

すると彼はいきなり笑い出した