「あ、図星だ。」


得意気に見下した笑いを浮かべてそう言う慎に、

……イラッとくる。


「交際経験ゼロの何が悪いか!!!!」


どうせ、生まれてこのかたモテたことないよ!!!!

半ばヤケクソでそう言うと、
クックッと笑う声がする。


「いや、別に?」


そう言いながら私の顎に手を添えてクイッと上げる奴。


「慣らし甲斐があるなと。」

『黙れ変態』


その四文字の言葉をなんとか喉の奥で踏みとどめる。


「それに――、」

「?」

「慣れてない反応も嫌いじゃない」


そう言われた台詞と挑発的な視線を向けられた。