ローファーをもたもた履いていた自分。 それを急かす透羽。 「あんたなんかに指図されたくないんですけど」 「本当可愛げねえな。あほ」 可愛げなんていらない。 キタナイ私に、可愛げ何ていらないんだよ。 「何で黙りこむの」 「うるさいな」 黙りこんじゃ悪いのか。 「てかさ、私別にあんたと一緒にいたいわけじゃないよ。 むしろ一緒にいたくないんだから別々に帰ろうよ」 「俺が一緒にいたいんだから」