「裕恭ッ」

「…ん?」

「海外…行こッ」

「なぜ?!」

あ…唐突すぎたか。 

「えっと…お母さんが、海外なら兄弟ってバレないかもって…」

「…海外な―…」

「うん…?」

「お前はそれでいいのか?」

「え?」

「友達と、会えなくなるぞ?」

「………。」


リサ……。 


「…でもッ」

「今はまだ早い。もっと二人で考えよう?」

「……ぅん…。」


そっか…そうだよね、 

ぁたし、自分のことばかり考えてた。 

ごめん、裕恭… 






… 


裕恭が、お父さんに呼ばれた。 

「…行ってくる。」

「うん…。」