放課後、奏太とサッカー部に向かう。

秘かに期待してたけど。
3年に上がっても信ちゃんは私の担任には当たらなかった。

それなのに…
このサッカー部の奏太とは、3年間同じクラス。
腐れ縁。
クラスも一緒なら部活も一緒。

『奏太先輩、』

突然、廊下で奏ちゃんが呼び止められた。
後ろから女の子が2人、近寄ってきた。

『今度の大会頑張って下さい。
応援に行きます。』
『おう。』

見慣れた光景。

女の子達が居なくなってから聞いてみた。

「なんで彼女作らないの?」

サッカー部のエースで、モテモテなのに。
試合ともなると、他校の女子生徒からも応援されて、スキあらば隠し撮りまでされちゃうくらい…


いっつも不思議に思ってた。

奏ちゃんは

『俺、みんなのアイドルだから。』
そう答えて、ニッて笑った。