一瞬、時間が止まった後…
凍りついた世界の全てが動き出した。


私は奏太の胸を押し返した。

目の前でキスシーンを見せられた女の子達は…走って出てった。

何も言えない私に、

『お前、いつまでもウジウジしてて、うっとうしいんだよ!』

初めて本気の怒りを見せた奏太。


『ただのキスじゃん。』

そう言い残して、出て行った。