なんで私こんな所に？

｢目が覚めたようね｣

｢･･･ここどこ？｣

｢ここは体育倉庫｣

｢私体育倉庫でなにか･･･!｣

思い出した。頭を殴られて気を失ったんだ。


｢じゃぁ、後は宜しく｣

その子は近くの男に言って体育倉庫の端に行った。

｢じゃあまず、どうしようかな｣

男が近付いてくる。
私は逃げようとすると、
手が鎖で繋がれてる事が分かった。

｢なにっすんの｣

足が動くから足を振り回す。

すると、足(ていうか太もも)を掴まれてしまった。

｢そんなに早くヤって欲しいの？｣

｢やだっ触んないで!んっ!｣

首に口を当てられてびくんっとなる。

｢わっかっわいー♪キスマークだけで感じちゃって!｣

｢やめ･･･て｣

同じ事を色々な所にされながら
服を脱がされた。

そいつが下着に手をつけようとすると、

　　ガラ

｢おいなにしてんだよ｣

｢あっあの｣

その子は焦ってる。

｢なにしてんだよって聞いてんだ!!｣

その子は泣き出してしまいそうだ。

私が何とかしなきゃ

｢大･･･田先輩やめて下さい｣

苦しいよ。

｢お願いします。やめて下さい｣

｢なんでだよ？夢凪だってそんな格好にされて｣

｢あぁ、これは、あつ･･･いからで、｣

また、下手くそだな。
私、嘘つけないや。
自分で自分に笑う。

｢夢凪、なんで笑ってんの｣

｢だって、笑わないと、辛い･･･ですよね｣

私はとりあえず近くの男に問いかける。

｢あっあぁ、｣

戸惑いながら答えた。

｢みんな、そうなんですよ。弱い者を求めてるんです｣

｢だからってこんな状況で笑わなくても｣

先輩が正しいんだよ。

｢私は自分が弱くなって他の人が満足なら良いと思っちゃってます｣

なんで先輩は悲しい顔をするの？

｢馬鹿だな、夢凪｣

｢ひど･･･いですね｣

私は力なく笑う。

｢お前は、嘘が下手くそだ。｣

｢そう･･･ですか｣

｢だけど、今は暑かったって事にしてやるから｣

そう言った後、先輩は回りを見渡した。

｢次はねぇぞ｣

低く、怖い声だった。