何故?
何故、清也と夢凪は抱き合っているのか、
何故夢凪は泣いてるのか。

なんで俺、イラついてんだろう。

ていうかなんで夢凪は嘘ついたんだ。

「俊輝・・・夢凪ちゃんな、」

深刻そうな顔をする清也。

「な・・・んだよ?」

「多分、いじめられてる」

『いじめ』この言葉を聞いた瞬間俺は走ってた。
夢凪が歩いてった方に。

夢凪がケバい子と居る。

後ろに大柄な男が手を振り上げてる。

あと少し!!
ケバい女と目があった。

女は男に目配せした。

「やめろっ!!」

遅かった、夢凪は殴られた。

でも夢凪はこっちを見て、
確かに言った。

「助けないで!」

助けないで?なんで?

「俊輝!追うな!」

追うな?
そうこうしてる内に大柄な男が夢凪を抱えてどっかに行った。

「なんでだよ!!なんでダメなんだ!!」

「俺とお前の事でいじめられてんだ!!」

「俺と清也?なんで?」

「お前が夢凪ちゃんと仲良くするから・・・」

だから、『離れます』が出てきたのか。

でも

「それでも俺は離したくないんだ!!」
俺は走り出した。

「おいっ待て!!せめて作戦をたて・・・はぁ」

たく、俊輝の奴、速すぎる。
人の話しも聞かずに。
離したくないって?お前それは好きなんだよ。

もう、こんなんじゃ付き合っても
付き合わなくてもかわんねぇじゃん。

でも、まだダメだかんな、俊輝。