「……!」


「やあ、おはよ」


ふんわりと微笑む敦が、

甘い綿菓子のような声で

囁くように声をかけてきた。


まさか、

敦の方から声を

かけてくれるなんて

思っていなかった。


突然のことに

私はただ呆然と目を丸くする。


そんな私に

敦はさらに表情を柔らかくして、

「驚かせちゃった?

 ごめんね」

と謝った。