まさか、

敦が私と同じ大学の学生

だとは思わなかった。


それに、

卒業論文の担当教授まで

一緒だなんて。


ということは、

敦が私と同じ学部に

在籍しているということになる。


これまで、

敦と一度も会わなかったことが

不思議なくらいだ。


でも……


ベッドの上に

壁を背にして深く座り、


枕を手に取ると、

つねったり叩いたり

ぎゅっと抱き締めたりしてみる。


そんなことをしつつ、

頭の中には今日の敦が浮かぶ。