ビルがあちらこちらにそびえ立つ都会。

私は慌ただしく自転車から降りた。

広いキャンパスに着きいつもの通り友達とハイタッチをする。


「七海おはよー」

「寝坊?髪の毛ボサボサだよ」

「うっわぁ最悪」


鏡を出し髪の毛を整える私を見てみんなは相変わらずだと笑った。

でも昔はこんなマヌケでもなかった。

むしろ真面目な性格だったはず。


「んじゃ先中に入ってんね」


友達の声に返事をして空を見上げる。