俺と真智はご飯を食べ終わるとボーッと春特有の空気を味わっていた。

すると、真智が俺の事を呼んだ。

何だろうと思いながら真智に顔を向けると言いにくそうに、

「沢城さんは授業を受けてるんですか？」


俺に尋ねてきた。

まさかその事を聞かれるとは思わなくてついあいつを睨み付けてしまう。

誰にも触れられたくない所はあると思うから。

「お前はそれを聞いてどうする訳？」


低い声でそう言うと真智はビクッとしながらも俺を見つめる。

怯えるなら俺を見なければ良いのに。


「お前も俺が怖い？」

更に低い声で言うと真智はフルフルと首を横に振って小さな声で、

「先輩は皆が言うみたいな怖い人じゃないと思います。
あと、ちょっとした好奇心で触れたくない所に振れてごめんなさい」


俺に聞こえるか聞こえないか位で呟いた。