昼休み。


俺は桜の木の下で真智を待っていた。

まぁ、俺の一方的なメールだからあいつが来るかわかんねぇけどな。
でも、あいつは来てくれる。なぜだかそう思ってしまう。


案の定。


「もう!沢城さん。なんであたしを呼び出すんですか!!」

ムウとした顔をした真智が売店で買ってきたであろう袋を持って現れた。


「お前、来るの遅い!」

来てくれたのが嬉しいくせにそんな悪態をついてしまう。

「しょうがないじゃないですか。購買行ってきたんですから。」


そう言いながら真智は袋を俺に渡す。

そして、

「では。あたしは行きますので」


そう言うと俺に背中を向けて校舎に戻ろうとする。

「お前。何、勝手に戻ろうとしてるわけ?」


『俺はお前と居たいから呼び出したのに』なんか口が裂けても言えない。