「でもさ、なんで男になんてなってんの?」


腕枕されて、頭を撫でられて。
見つめられて、耳元で言われて。
意地悪なのは分かってるのに、顔が火照ったまま。


「ちょっと前に、付き合ってた人が浮気してたの。でも、その人からすれば私が遊びだったんだって。それで…」


「ごめん、聞いた俺が悪かった」


「いや、全然平気だよ?」



「違う。俺が我慢ならない。どーせ、ろくな事言われてないんでしょ?だったら、言わなくていい。俺が忘れさせてあげるから。俺の愛で」



「あのね…本当は私、雪って言うの」



「愛してるよ、雪」




そして…2人の心も唇も重なった。






おしまい